在宅褥瘡治療のエッセンス
その2.褥瘡の局所療法

鈴木内科医院 副院長
鈴木 央

前回の栄養と除圧の問題が褥瘡治療の総論とすれば、今回は褥瘡の局所治療について、いわば各論に当たるところです。局所の治療方針を中心に述べていきますが、ここで忘れてはいけないのは治療している場が病院ではないということです。問題解決の方法はそれぞれの患者さん、ご家族、我々在宅ケアチームのマンパワーなど、それぞれのケースで異なってきます。ここで示した方法はただひとつの「正解」ではないことを心に留めて置いてください。

1:はじめに

今回褥瘡の局所療法を中心に述べさせていただきますので、あえて前回に指摘した基本戦略は述べていませんが

以上3点については局所療法以上に重要なことは前回で指摘させていただきました。これらを検討し改善できるところは対処する必要があります。

また、最近の局所療法のポイントを表1に示します。湿潤環境の維持、消毒不要、デブリートメント、洗浄、それらを可能な範囲でこまめに行うことと考えます。

表1 褥瘡治療の基本方針
① 褥瘡原因の除去
② 湿潤環境を保持すること
③ 消毒には意味がない
④ 壊死物質や浸出液を積極的に除去する
⑤ このためこまめに創の洗浄、処置を行う

2:消毒について

基本的に消毒は組織を傷害します。少しでも組織再生を期待したい褥瘡治療という場面では使用しないのが原則となりました。私も「創にはまず消毒」と指導されてきたので、当初はかなり抵抗があったのは事実です。それでも消毒しない方法を取り入れてから、明らかに創治癒が早まりました。

もちろん創には細菌が取り付いています。消毒はこの表層の細菌しか殺さず、深層の細菌には効果がありません。抗生剤を創面に直接塗布しても、浸出液に逆行して創深部まで薬剤が浸透することは困難です。したがって化膿や発熱時は局所処置とともに、抗生剤の全身投与を考えるべきだと思います。このため局所感染コントロールのためには、組織障害性が低い「できるだけ低濃度の殺菌剤」を、深部に浸透させるために「できるだけ長時間創面に接触させる」ことが必要です。

この条件をかなえるのは、ユーパスタ、カデックス、ゲーベンクリームだけだといわれています。イソジン消毒、イソジンゲルは無効なばかりか、創治癒を遷延させる可能性があります。

それでは何を消毒の変わりに行っているのでしょうか。それは洗浄です。創面周囲を微温湯(水道水で可)で洗浄するのです。この洗浄には市販の化粧水入れを使用しています。

200ml程度をある程度圧をかけて押し出し、膿や浸出物を洗い出します。可能であるなら、鋏を使用してデブリートメントも併用します。

洗浄に使用している容器 洗浄に使用している容器:
化粧水などを入れるために市販(100円ぐらい)されている。先端が細くなっているのである程度の水圧をかけることが出来る。

3:褥瘡の分類

ここでもう一度褥瘡の分類を確認しておきます。まずは深さによる分類です (表2) 。日本で最も一般的な分類を示します。ほかの分類もあり、多少混乱する部分もありますが、基本的にはこの分類を理解しておけばほぼ問題はないはずです。

表2 深達度による褥瘡分類(褥瘡の予防・治療ガイドライン、照林社、1998)
Ⅰ度褥瘡 Ⅰ度褥瘡 Ⅰ度褥瘡 圧迫を除いても消退しない発赤、紅斑
Ⅱ度褥瘡 Ⅱ度褥瘡 Ⅱ度褥瘡 真皮までとどまる皮膚障害、すなわち水疱やびらん、浅い潰瘍
Ⅲ度褥瘡 Ⅲ度褥瘡 Ⅲ度褥瘡 障害が真皮を越え、皮下脂肪層にまで及ぶ褥瘡
Ⅳ度褥瘡 Ⅳ度褥瘡 Ⅳ度褥瘡 障害が筋肉や腱、関節包、骨までに及び褥瘡

さらに、よく見かける分類に色分類というものがあります(表3)。これはⅢ度、Ⅳ度の深い褥瘡にのみ適応される分類です。ここが混同しやすいので注意してください。最近では黒色期、黄色期の一部を炎症期、黄色期の一部、赤色期を肉芽形成期、白色期を表皮形成期とする分類もあります。他の呼び方もあるようですが、ここでは深さの分類と色分類だけを用いていきます。

表3 褥瘡の色調による褥瘡分類(福井基成:褥瘡治療マニュアル、P30、照林社、2000)
黒色期褥瘡
創面は表皮・真皮が壊死に陥り黒く乾燥したもの(黒色壊死組織)で覆われる 黒色期褥瘡 黒色期褥瘡
黄色期褥瘡
上層の壊死組織が脱落しても、さらに深部の組織(例えぱ皮下脂肪層や筋層)も壊死し汚い黄色調をしている 黄色期褥瘡 黄色期褥瘡
赤色期褥瘡
創面からは鮮紅色で細顆粒状の肉芽組織が盛り上がるようになる 赤色期褥瘡 赤色期褥瘡
白色期褥瘡
表皮細胞が創周囲から肉芽組織の上に遊走し新たな白色調が強い上皮を形成する。 白色期褥瘡 白色期褥瘡

4:浅い褥瘡の治療(図1)

図1 浅い褥瘡の基本治療方針

浅い褥瘡の治療

前回でも指摘したように、まずは早期発見をこころがけます。全身をしっかりと見て浅い褥瘡を見つけることが重要です。そして見つけたときには躊躇せずに対処することがさらに重要です。24時間後にはより深い褥瘡になるかもしれないためです。

もしⅠ度褥瘡を発見した場合、局所治療の方法はフィルム材を褥瘡(発赤面)の上に貼ってあげることだけです。当分の間貼り付けたままで問題ありません。透明のため発赤面が観察できるため、浸出液がないか観察し、発赤が消失したら治癒と考えて問題ありません。フィルム材は治療材料でも薬剤でもないので医師の処方や許可はいりません。私たちはオプサイトフレキシフレックスを訪問診療のときに必ず携行し、必要な患者さんには貼付しています。

もしⅡ度褥瘡を発見したとき、次のことを考えてみてください。

  1. 褥瘡はこのまま深くならないか

    急性期の褥瘡が浅く見えることは珍しくはありません。数日で黒色期の深い褥瘡に移行することがあります。これは悪化しているというより、圧迫などの応力の影響が遅れて出現することがありうるからです。

  2. 褥瘡に感染はないか

    瘡周囲の「発赤」「腫脹」「疼痛」「熱感」を化膿の4徴と呼びます。これらがそろうほど感染している可能性が高くなります。Ⅱ度褥瘡であれば当然発赤した潰瘍面を伴うので判断に迷うことがあるかもしれません。もしあなたが感染の有無に自信がなければ、経過を細かく観察するしかありません。

この2つの理由から少なくとも最初の1週間は観察を細かく行うべきです。私はハイドロコロイドドレッシングを貼り、浸出液が出てこないかを観察します。1~2日で浸出液によりゲルが漏れ出すようなら深い潰瘍に至っているか、感染かを考えなければなりません。逆に言えばハイドロコロイドドレッシングを貼り、浸出液がドレッシングの表面までしみてこなければ、張り替えずに経過を観察していればそれでよいことになります。私どもは最長7日間までは貼り続けることがあります(これ以上の貼付はドレッシング材の辺縁が乾燥硬化し皮膚を傷つける可能性があります)。

もし外用剤を使うとき、油脂基材の軟膏は避けるようにしましょう。セカンドドレッシング材を越えて広がり周囲皮膚に浸軟をもたらし、同時にドレッシング材の固着を妨げることがあるためです。水溶性軟膏や、クリームを薄いガーゼに塗り創面に付着させ、その上からフィルム材を貼付するとよいようです。これらを2次(セカンド)ドレッシング法と呼びます。

もし水疱があった場合できるだけ破らないようにしてください。フィルム材をその上から貼り付けるだけでよいと思います。

このような処置で普通は2~3週で褥瘡はかなり改善します。

5:深い(Ⅲ度、Ⅳ度の)褥瘡の治療(図2.3)

問題はここからです。褥瘡治療中に「今の方法でよいのだろうか」という迷いを持ったことがないという方はいないと思います。私もしばしば不安にかられます。最大の理由は治癒までの時間が長いことです。最短でも2ヶ月程度の時間がかかります。毎日の創の状態が変化無いように感じられれば不安になってきます。それでも黒色期、黄色期を脱し、肉芽が出てくれば少し安心できます。やはりポイントは黒色期、黄色期をいかに早く抜け出すことができるかにかかってくると思います。

ここでひとつの治療方針を示します。在宅で多くのドレッシング材や薬剤を同時にいつでも使用できることは少ないとおもいます。できるだけシンプルな方法を考えてみました。また、下記の方法を行っている間、感染の徴候がないか常に注意する必要があります。もしあれば感染対策を行います。私見ですが、感染は、湿潤治療の中で浸出液量の増加という結果につながるように思っています。そこで浸出液量が多い場合はカデックス軟膏を使用するようにしてみました。

  1. 褥瘡の発見:仙骨部に5cm大、黒色の壊死創を発見。患者さんの除圧に対する方針、患者さんの栄養状態、原疾患の経過を見直し、この褥瘡は治すことができそうだと判断したところから始めたいと思います。まず壊死した皮膚を除去することを考えます。このためにハイドロジェル:イントラサイトジェルシステム〈コンフォーマブルドレッシング〉を創面に貼付この上からフィルム材:オプサイト フレキシフィックスで2次ドレッシングを行います。
  2. 創が浸軟したら、外科的デブリードメントを行います。すべての黒色壊死部を一度にデブリードメントする必要はありません。疼痛や出血が出現するならハイドロジェルまたはアルギネート・ドレッシング:カルトスタット(特に出血例では止血効果が高いといわれています)を続けさらに浸軟を進めます。
  3. 黒色壊死部がすべて取れると、黄色期となります。これだけの深さですとポケット形成の可能性もあり、創の状況をチェックしておく必要があります。細菌がこの創に住み着くことは必発と考えてください。培養を行ったところMRSAがいたとしてもあわてる必要はありません。化膿の徴候さえなければ毎日の洗浄とデブリートメントのみで対処します。特にポケット内は入念に洗浄します。この時期は浸出液が多いため、創のドレッシング材には吸水性のよいポリウレタンフォーム:ハイドロサイトまたはアルギネート・ドレッシングなどを使用します。浸出液が少量の場合にはハイドロコロイドドレッシング:ディオアクティブCGFでもかまわないのですが、ゲルが溶けると独特の臭気が発生します。
  4. 感染について触れておきましょう。抗生物質の局所投与はほとんど効果がなく、消毒は肉芽の形成を妨げます。「発赤」「腫脹」「疼痛」「熱感」が認められた場合は、主にヨード製剤を使用して感染対策を行います。もちろん黒色壊死に覆われて、上記の化膿の徴候があった場合は至急デブリートメントし創を解放する必要があります。カデックス軟膏、ユーパスタ、またはゲーベンクリームのいずれかを薄いガーゼに塗布し創にあて、その上からフィルム材で覆います。もし発熱があるときは抗生物質を全身投与することも考えるべきです。
  5. このような努力を続けていると、創底に肉芽が生じてきます。私はこの時点からフィブラストスプレーを併用します。創から20cm離して5回噴霧します。高価な薬剤ですが適当な時期に使えば、効果は明らかです。どの褥瘡の教科書でもまだ詳しく書かれていませんが、今後褥瘡治療の中心的な役割を果たすかもしれません。この時点で浸出液が多ければポリウレタンフォームやアルギネート・ドレッシングを併用し、必要なら2次ドレッシングを行います。
  6. 肉芽が盛り上がってきます。このときに完全に感染はコントロールできていないことが多く、創面には黄色の滲出物が付着していることが多いのですが、できるだけこれらを用手的、または洗浄を用いデブリートメントしていきます。少しずつ肉芽に変化していきます。部分的にヨード剤を使えるわけではないので、この方法がもっとも有効に思います。
  7. ポケットを形成した場合、できるだけ滲出物を除去し肉芽形成を促すことに努めます。洗浄をしっかり行うことが必要です。肉芽形成が始まればポケットが閉鎖されてくることが有り得ます。ポケットを切開する方が創治癒はより早いとの意見もありますが、私はまだ行ったことがありません。在宅ですと出血を最小限にするため電気メスを手配することも困難ですし、患者さんも痛みを感じますので麻酔が必要です。在宅で行うことにはリスクが多く、必ずしも行わなければならないわけではないと感じています。
  8. 肉芽が十分盛り上がると、創縁から創の収縮と上皮化が始まります。白色期となりました。肉芽が盛り上がりすぎたとき、特に創縁の肉芽が創を超えて盛り上がってきたときはあえてヨード剤を用いることがあります。
  9. ここまでくるとハイドロコロイドで十分です。もし浸出液が多い場合はハイドロサイトを使用してみてください。フィブラストは続行しますが肉芽が皮膚面を超えて盛り上がるようなら休んでもよいでしょう。

これらの経過は早いものでも2ヶ月はかかるものと考えてください。ひとたび深い褥瘡が発生した場合の肉体的ダメージ、人的、経済的なコストはかなり大きいものです。改めて早期発見の重要性を考えるべきでしょう。

また、創周囲の健常皮膚にも注意する必要があります。貼り付け剤の粘着刺激(はがすときに刺激が大きいのではないかと思いますが)により、湿疹を生じることが少なくありせん。ドレッシング材の貼り変え時には、この点にも注意を払いケアしていく必要があります。

図2 深い褥瘡における筆者の治療方針

深い褥瘡における筆者の治療方針

図3 こんなときには

こんなときには

6:創処置の間隔について(図4)

図4 創の交換処置の間隔図3

創の交換処置の間隔図3

やはり治療開始当初は2日に1回は創面の観察、洗浄、用手的デブリートメントはしておくべきでしょう。これだけの観察を行うといった体制そのものが、褥瘡を快方に向かわせるのではないかと思います。

ここで考慮しなければならないのは、褥瘡周囲の皮膚についての配慮です。粘着性のあるドレッシングを毎日張り替えていると、確実に周囲の皮膚の発赤やびらんが生じてくることが少なくありません。このときは、ドレッシングを行う範囲を少しずつずらす、ドレッシング交換の間隔を延長する(延長した時間に浸出液が沿う周囲に流れ出ない、または流れ出た浸出液を処理しやすい方法を考える必要があります)、粘着性のないドレッシング(例えばラップ療法、などの対策を施す必要があります。

また、毎日のようにドレッシングを交換することで、それなりの治療材料のコストがかかります。在宅の場合、ご家族が創の処置を行えない場合は、訪問看護または訪問診療が毎日入らなければなりません。これらのコストがさらに生じてしまい経済的な負担がもっと増加してしまいます。ご家族がある程度代行できるようなシンプルで低コスト、しかも明らかな効果がある創処置をデザインしていかないと、家族の介護負担増加、治療費用増加などによって在宅医療そのものが崩壊する可能性もあります。

在宅チームにとってもそれだけのマンパワーを確保することは簡単なことではありません。したがって、もし一日2~3回に及ぶ創処置が必要となったとしたら、処置方法の見直しが必要となります。

7:経費について 表4~16

褥瘡処置には当然経費がかかります。保険で認められるドレッシング材の点数は12または16円/cm2です。定価と保険請求額が同額のことが多いのですが、今回調べた中で保険点数を上回る定価のドレッシング材があることもわかりました(同額であったとしても消費税分の赤字になります)。さらに、ビジダームやポリウレタン・フィルムの評判は非常によいのですが、保険は通らず手技料に包括されてしまいます。したがってこれらの材料を使えば使うほど赤字が増えていってしまう可能性があります。今回本文で、商品名まで例示したドレッシング材、外用剤の中には割高なものは入れませんでした。除外されたものの中には評判のよいものもあるのですが…。表4~16を参照してみてください。

それでも深い褥瘡ができた場合、当初毎日の創観察と処置が必要ですので毎日の訪問看護と訪問診療が必要になりますので、この部分から赤字分を補うしかありません。特に訪問看護では訪問時間が30分を超えたかどうかだけで保険請求がなされていますので、「やればやっただけ収入減」という考え方も生じてしまうかもしれません。個人的には在宅での看護手技料は点滴などの処置も含めて見直されるべきだと思います。

訪問看護や訪問診療が連日となることは、現状の在宅医療システムの中では例外的な事態です。2週間を超える連日の処置には、レセプトに褥瘡写真を添付し、しっかり詳記する必要があります。

コスト的に高くなりすぎたとき、私はラップ療法を併用しています(ドレッシングの代わりにサランラップを使うもので、理論的にはこれだけで褥瘡が治癒することもありえます。しかし、浸出液はラップ外に染み出てきますので、オムツなどで吸水処置をする必要があります)。

8:最低限そろえておくべき装備

私たちは訪問診療時に以下のものを携帯していくようにしています。これで初診でもかなりの場面に対応ができると思います。

ユーパスタやフィブラストスプレーなど外用剤は必要に応じて処方すればよいと思います。

軟膏などの外用剤は処方という形をとりますのでコスト的に「マイナス」になりづらい一面もあります(特に院外処方の場合)。

9:最後に

褥瘡治療の研究の中から、湿潤環境の維持の有効性、消毒による肉芽形成や上皮化への悪影響が指摘され、少しずつ現場に浸透してきています。局所治療の中での問題は、どの症例で感染対策を選択し、効率的な壊死物質の除去方法は何か、再生を効率よく促す処置は何か、または何が上皮化を阻害するのかという問題を論じていくべきでしょう。消毒という「常識」がかわっていく可能性が大きい時期ですが、今は見守るしかありません。

また、フィブラストスプレーの代表される上皮再生促進剤の導入も今後の褥瘡治療に大きな影響を及ぼし、今後の褥瘡治療の中核になるのではないかと思います。しかし、まだデーターが集まっていないため教科書には評価されていません。これから教科書の内容が変わっていく可能性が大きいと考えています。

これからも治療は少しずつ変化(進歩)していくので定期的に知識をチェックしてみてください。

おことわり

この原稿は「難病と在宅ケア」2003年11月号に掲載されたものを元にしています。当時と保険適応や価格が同一ではない可能性があることをお断りしておきます。

表4 フィルム材(ポリウレタンフィルム)
基本的に保険算定不可(手技料に含まれる)、瘡周囲皮膚面が乾燥していないと固着しない(アルコールで脱脂、乾燥させるとよい)。貼り方、はがし方に多少の技術が必要。
褥瘡では減菌の必要がないので、オプサイト フレキシフィックスでも十分利用可。当院では持続皮下注射針や、皮下輸液用持続留置針を固定する場面でもオプサイト フレキシフィックスを使用している。
商品名 仕様 コメント 価格例
オプサイト
ウンド
①6×7cm(100枚入り)
②10×12cm(50枚入り)
③15×20cm(10枚入り)
④12×25cm(20枚入り)
1枚ずつ減菌している ①19500円
②19000円
③6500円
④12600円
オプサイト
フレキシフィックス
①5cm×10m
②10cm×10m
③15cm×10m
オプサイトフィルムをロール状にしたもの、未減菌である。 ①3000円
②5200円
③7000円
カテリープ ①6×8cm(35枚入り)
②8.5×11cm(30枚入り)
③11×14cm(25枚入り)
④18×20cm(10枚入り)
⑤6×55cm(20枚入り)
⑥11×55cm(20枚入り)
粘着面に触れず貼付できるのでやや貼りやすい ⑤⑥は術創用 ①6000円
②6750円
③6750円
④6000円
⑤10000円
⑥12500円
キュティフィルム ①5×7.5cm(100枚入り)
②7.5×10cm(100枚入り)
③10×14cm(50枚入り)
1枚ずつ減菌している ①9500円
②20000円
③15000円
テガダーム ①4.4cm×4.4cm 100枚
②6.0cm×7.0cm 100枚
③10.0cm×12.0cm 50枚
④10.0cm×25.0cm 20枚
⑤15.0cm×20.0cm 10枚
⑥20.0cm×30.0cm 10枚
⑦6.0cm×7.0cm 20枚
⑧10.0cm×12.0cm 10枚
⑨7.0cm×8.5cm 100枚
⑩8.5cm×10.5cm 50枚
バリエーション豊富、パッドつきもある。 ①9000円
②9500円
③15400円
④10300円
⑤5300円
⑥8600円
⑦3500円
⑧3100円
⑨10000円
⑩12500円
テガダームHP ①6.0cm×6.0cm 100枚(角型)
②6.0cm×7.0cm 100枚(角型)
③10.0cm×12.0cm 50枚(角型)
④11.5cm×12.0cm 12枚(仙骨部用)
⑤5.4cm×6.4cm 50枚(楕円)
⑥10.0cm×11.5cm 50枚(楕円)
⑦14.0cm×16.5cm 10枚
HPは親水性粘着材なので多少湿潤していても可 ①8500円
②9500円
③12000円
④3660円
⑤7000円
⑥14500円
⑦5100円
パーミエイドS ①4×5cm 100枚
②6×6.5cm 100枚
③10×12cm 50枚
④15×18cm 10枚
⑤25×15cm 10枚
1枚ずつ減菌している ①9500円
②15000円
③14000円
④4800円
⑤7600円
表5 ハイドロコロイドドレッシング
もっとも一般的に使用されるドレッシング材
創面の観察が不良になること、大量の浸出液は吸収しきることができず、浸出液が多い時期は適さない 創面が観察できないことも欠点 黒色期への使用は感染兆候の観察ができないため禁忌、感染創には不適
製品名 仕様 コメント 購入定価(保険点数)
アブソキュア
-ウンド
①10×10cm 5枚
②15×20cm 3枚
③20×20cm 3枚
④20×30cm 3枚
皮下組織にいたる創傷用 ①8500円(8000円)
②15300円(14400円)
③20400円(19200円)
④30600円(28800円)
16円/cm2
アブソキュア
-サジカル
①5×10cm 20枚
②5×20cm 20枚
③10×10cm 20枚
④10×20cm 20枚
⑤20×20cm 10枚
真皮にいたる創傷用 ①13000円(12000円)
②24000円(24000円)
③24000円(24000円)
④48000円(48000円)
⑤48000円(48000円)
12円/cm2
コムフィール
アルカスドレッシング
①4×6cm 30枚
②10×10cm 5枚
③15×15cm 5枚
④20×20cm 5枚
皮下組織にいたる創傷用 ①12240円(11520円)
②8500円(8000円)
③19125円(18000円)
④34000円(32000円)
16円/cm2として計算
コムフィール
ペースト
50g/本 5本入り ワセリン基材とし吸水成分のカルメロース粒子(ハイドロコロイドゲルそのもの)と少量のグァーガム粒子を配合 14750円(12500円)
50円/g
コムフィールPRD
→発売中止
①直径7cm
②10cm
③15cm
コムフィール アルカスドレッシングの表面に緩衝材を取り付けたもの ①3230円(3040円)
②6630円(6240円)
③14960円(14080円)
16円/cm2として計算
テガソーブ ①7×9cm 楕円形5枚
②10×10cm 正方形
③10×12cm 楕円形
④14×17cm 楕円形
⑤15×15cm 正方形
皮下組織にいたる創傷用 ディオアクティブよりやや硬い ①4160円
②8000円(8000円)
③8000円(8000円)
④9216円(9216円)
⑤発売中止
16円/cm2
ディオアクティブ ①10×10cm 5枚
②20×20cm 3枚
皮下組織にいたる創傷用 やや軟らかめのドレッシング、皮膚への吸着力があるので複雑な形状に合わせることも可能 ①8000円(8000円)
②19200円(19200円)
16円/cm2
ディオアクティブCGF ①10×10cm 5枚
②15×15cm 5枚
③15×20cm 5枚
③20×20cm 5枚
④20×30cm 5枚
ディオアクティブよりやや深い創にも対応可能 定価は変わらない ①8000円(8000円)
②18000円(18000円)
③24000円(24000円)
④32000円(32000円)
⑤48000円(48000円)
16円/cm2
ディオアクティブET ①5×10cm 20枚
②7.5×7.5cm 20枚
③10×10cm 10枚
④15×15cm 10枚
⑤5×20cm 10枚
⑥3.8×4.4cm 20枚
ディオアクティブより薄く作られているためより浅い創に向く。真皮にいたる創傷用 ①12000円(1200円)
②13440円(13500円)
③12000円(12000円)
④27000円(27000円)
⑤12000円(12000円)
⑥3840円(4012.8円)
12円/cm2
ビジダーム ①5×7.5cm 100枚
②10×10cm 50枚
③15×20cm 10枚
薄く半透明のため創の観察が可能、一方Ⅱ度以上の褥瘡には厳しい。フィルム材の亜形として使用されることもある。
保険適応がない
①18200円
②18400円
③6400円
保険適応なし

定価部記載ない場合は調査が未完のため保険価格のみ記載した。また、カッコ内に?記載:(?)は表面積不明のため計算できなかったことを示す。

表6 ハイドロジェル
水分を保つ力が強く、乾燥した創面に向く。ゼリー状、またはゲル状なので2次ドレッシングが必要
製品名 仕様 コメント 定価
イントラサイト
ジェルシステム
〈アプリパック〉
①8g
②15g
③25g
ゼリー状のハイドロジェルをノズルつき容器に充填したもの
創へ5mm程度の厚さで覆った後2次ドレッシングにて被覆
①400円(400円)
②750円(750円)
③1250円(1250円)
50円/g
イントラサイト
ジェルシステム
〈コンフォーマブルドレッシング〉
①10×10cm(7.5g)
②10×20cm(15g)
③10×40cm(30g)
大きさ(含有ハイドロジェル量)
不織布ガーゼにハイドジェルを浸透させたもの ①375円
②750円
③1500円
グラニュゲル 15g/本 10本入り 創部に充填しその後ガーゼまたはフィルムで被覆 7500円/箱
50円/g
表7 ハイドロファイバー
製品名 仕様 コメント 定価
アクアセル ①5×5cm 10枚
②10×10cm 10枚
③15×15cm 5枚
④2×45cm 5枚
原料はハイドロコロイドと同じ、繊維状とし不織布状になっているため、アルギネート材と同等に考えてよい ①4000円(4000円)
②16000円(16000円)
③18000円(18000円)
④7200円(7200円)
表8 ハイドロポリマー
吸水力は強いといわれている。ポリマーパッドを固着するための粘着部にかぶれが少ないと評判がよい。価格的には割高
製品名 仕様 筆者コメント 定価(保険請求価格)
ティエール・
ハイドロポリマー
ドレッシング
①3×5cm 10枚
②7×7cm 10枚
③11×16cm 5枚
④14×14cm 5枚
⑤10×12cm仙骨部用 5枚
⑥11×11cm 10枚
ハイドロポリマーパット部面積を示す
ハイドロポリマーパッドが浸出液を吸収し創面に適度な湿潤環境を与える。中央部のパッド部分が浸出液を吸い込むと膨隆する。 ①3000円(2400円)
②10000円(7840円)
③18000円(14080円)
④20000円(15680円)
⑤11500円(9600円)
⑥25000円(19360円)
(16円/cm2×左記面積)
ティエール・
プラス
①7×7cm 10枚
②11×16cm 5枚
③11×11cm 10枚
④10×7.2cm仙骨部用 10枚
ハイドロポリマーパット部面積を示す
ティエールより吸収力を強めている。中等量から多量の浸出液の創に適している ①10000円(7840円)
②18000円(14080円)
③25000円(19360円)
④12000円
(16円/cm2×左記面積)
ティエール・
ライト
①3×5cm 10枚
②7×7cm 10枚
ハイドロポリマーパット部面積を示す
ティエールより浸出液の少ないそうに適する。 ①3000円(2400円)
②10000円(7840円)
(16円/cm2×左記面積)
表9 ポリウレタンフォーム
高い吸水性と三層構造により、創部への残渣を残さず、外部からの感染、汚染を予防できる。クッション性も高い
製品名 仕様 コメント 定価(保険請求価格)
ハイドロサイト ①5×5cm
②10×10cm
③10×20cm
④20×20cm
シートそのものに粘着力はないので、テープやフィルムで固定する ①400円(400円)
②1600円(1600円)
③3200円(3200円)
④6400円(6400円)
16円/cm2
ハイドロサイト
〈ボーダータイプ〉
①5×5cm
②10×10cm
③15×15cm
ハイドロサイト背面にオプサイトを付与し貼付を簡便にしたもの ①400円(400円)
②1600円(1600円)
③3600円(3600円)
16円/cm2
ハイドロサイト
〈ヒールタイプ〉
13.5×10.5cm 踵部用にすでに成型済み
粘着力なし
2268円
16円/cm2
ハイドロサイトAD ①5×5cm
②10×10cm
③15×15cm
④20×20cm
⑤仙骨部用
ハイドロサイトに粘着力を持たせ、背面にもオプサイトを組み合わせたもの ①400円(400円)
②1600円(1600円)
③3600円(3600円)
④6400円(6400円)
⑤3712円
16円/cm2
ハイドロサイト
キャビティ
①直径5cm円形
②直径10cm 円形
③2.5×9cm 管状
④4×12cm 管状
空洞創内の浸出液の吸収を目的とする。
まるで食器洗いスポンジを創内に置き2次ドレッシングする感覚
①2052円
②6840円
③2376円
④4284円
16円/cm2
表10 アルギネート・ドレッシング
海草(コンブ)から作られた。浸出液吸収作用に加え止血、感染抑制作用もある。使用は簡単だが2次ドレッシングが必要なものが多い。
製品名 仕様 コメント 定価(保険請求価格)
アルゴダーム
シートタイプ
①5×5cm 10枚
②9.5×9.5cm 10枚
③10×20cm 10枚
ロールタイプ
30cm 2g
吸水後比較的繊維成分の残存が多いため、浸出液が多い創面でも使用可能 シートタイプ
①4000円(4000円)
②14440円(14440円)
③32000円(32000円)
ロールタイプ 16320円(?)
16円/cm2
カルトスタット ①5×5cm 10枚
②7.5×12cm10枚
③10×20cm10枚
④15×25cm10枚
⑤2g×5本
吸水後比較的繊維成分の残存が多いため、浸出液が多い創面でも使用可能 ①4000円(4000円)
②1440円(14400円)
③32000円(32000円)
④60000円(60000円)
⑤13520円(?)
16円/cm2
クラビオAG ①5×5cm20枚
②10×5cm10枚
③10×10cm 5枚
④1×10cm×2本入り20袋
ウエハース状のシートで繊維成分はほとんど残らずゲル化する ①8000円(8000円)
②8000円(8000円)
③8000円(8000円)
④6400円(6400円)
16円/cm2
ソーブサンフラット ①1号:5×5cm
②3号:10×10cm
③5号:10×20cmプラス
④2号:7.5×10cm
⑤4号:10×10cmリボン
⑥1号:長さ30cm(太)
⑦2号:長さ40cm(細)
⑧ゾンデ:12.5cmSA
⑨吸収部5×7cm
フラット:一般的な滲出液の多い創傷
プラス:滲出液の非常に多い創傷
リボン:腔を形成している創傷
SA:上皮化が進み滲出液が少なくなった創傷
仕様が豊富で選択しやすい
16円/cm2
表11 キチン・ドレッシング
筆者使用経験なし
抵抗原性のムコ多糖類 炎症抑制、肉芽形成促進
治癒まで交換する必要がないとの意見もあるが、褥瘡の臨床では厳しいと思われる。
製品名 仕様 コメント 定価
ベスキチンW(真皮用) S:6×10cm 5枚
M:10×12cm 5枚
L:12×24cm 5枚
サポートプラス
S:6×10cm 5枚
M:10×12cm 5枚
L:12×24cm 5枚
LL:20×30cm 5枚和
紙状 12円/cm2
ベスキチンW-A(皮下組織用) S:5×6cm 10枚
M:10×10cm 10枚
綿状 16円/cm2
ベスキチンF(筋・骨用) S:2×30cm 10枚
M:10×12cm 10枚
スポンジ状
筋骨までの褥瘡に対する適応あり
36円/cm2
表12 壊死物の軟化・除去に用いる外用剤
これらの薬剤は創縁皮膚に刺激性がある可能性もある
製品名 コメント 使用法 薬価
エレース末
→製造中止
壊死物質を分解、溶出させる 1バイアルを生食10mlに溶かし適量をガーゼに浸透させ局所に貼付する 653円
フラセチン・T・パウダー 硫酸フラジオマイシンと蛋白分解酵素トリプシンの合剤
エレースより周囲健常皮膚への刺激がある
粉状 創に直接噴霧する。出血時は止血を延長させることがあるので使用しない 253円(10g)
ブロメライン軟膏 蛋白分解酵素ブロメラインを親水性其剤と配合 吸水作用が強く乾いた創には向かないことが多い 560円(20g)
表13 滲出液のコントロール用外用剤
小さなポリマー粒子が水分を吸収することによって浸出液をコントロール
カデックス、デクラートはヨウ素含有しており殺菌=感染抑制力も持つ
製品名 コメント 使用法 薬価
カデックス
軟膏0.9%
ヨウ素の殺菌力とカデキソマーの吸水力
軟膏状のため顆粒状であったカデックスよりは使用しやすい、親水性なので洗浄で除去しやすい
創面に一日1~2回約3mmの厚さになるように塗布
直径4cmあたり3g程度
93.3円/g
デクラート ヨウ素の殺菌力とカデキソマーの吸水力
散剤のため、やや使用しづらく、親水性軟膏と混ぜて使用することもある
創面に一日1~2回約3mmの厚さになるように塗布
直径4cmあたり3g程度
カデックスと同一物質
93.3円/g
デブリサン ポリマービーズの毛細管現象により浸出液を吸収除去
消毒液未含有のため組織障害性は少ない
創面に一日1~2回約2~3mmの厚さになるように塗布
マクロゴールと混合し軟膏状にしても試用可
特定保険医療材料「デキストラノマー」として算定
150円/g
表14 感染抑制用外用剤
製品名 コメント 使用法 薬価
ゲーベンクリーム スルファジアジン銀
耐性菌が生じにくく、真菌にも効果あり
水分含有量がやや高いので乾燥した創に向く
創面に一日1回約2~3mmの厚さになるように塗布
2回目以降は十分洗浄し洗い落としてから新たに塗布
15.8円/g
ユーパスタ
ソアナースパスタ
いわゆるイソジンシュガー
感染が心配なときにはとりあえず使用するのも可
病巣に応じて適量を塗布
薄いガーゼに塗ってから創面に貼付、2次ドレッシングを行う
52.3円/g
表15 肉芽形成用外用剤
筆者はフィブラストスプレーを最もよく使用、しかし、これでも効果がないケースも在り得る。高価な薬剤なので安易な使用には注意が必要
製品名 コメント 使用法 薬価
オルセノン軟膏 オルセノン軟膏肉芽形成促進
ビタミン誘導体
油脂其材軟膏
創面に塗布
この上からドレッシング(浸出液量に合わせ選択可)
58.4円/g
ソルコセリル軟膏 肉芽形成促進 創面に塗布
この上からドレッシング(浸出液量に合わせ選択可)
13.4円/g
フィブラストスプレー
250,500
線維芽細胞増殖因子
効果はこのカテゴリーの中では最大
潰瘍面から5cmはなして5回スプレー 250 2.5ml 8877.7円
500 5ml 12020円
リフラップシート 塩化リゾチーム含有 不織布に塗布された製剤 患部に貼付 5×5cm 234円
リフラップ軟膏 塩化リゾチーム含有水溶性軟膏 創面に適量塗布 47円/g
表16 上皮形成用外用剤
筆者はアズノール以外あまり使用したことがない
以前閉塞性動脈硬化性潰瘍にプロスタンディン軟膏を使用した経験あるものの効果ははっきりしなかった。
製品名 コメント 使用法 薬価
アクトシン軟膏 局所血流改善作用、表皮形成促進作用 適量塗布 60.4円/g
アズノール軟膏 抗炎症作用による治癒促進
オムツ皮膚炎によく使用する
適量塗布 35.1円/g
ソフレットゲル アルクロキサ
抗炎症作用、上皮形成促進作用
適量塗布 27.4円/g
プロスタンディン軟膏 プロスタグランディンによる局所血流改善作用 一日2回適量塗布 64円/g
参考文献
参考ホームページ

上記二つのホームページは褥瘡治療の「基本」といってよい内容です。これらのページでも消毒は治癒を遅延させると記載されています。褥瘡の危険度、状態を数値化することに大きな貢献があります。

最近徐々に浸透しつつある「消毒をしない」創傷治療の一環として褥瘡治療を捉えています。まだ、これから検証されていかなければならない部分はあるにせよ興味深い内容です。

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